【未来くりっぷ#10】文系と理系の交差点に立てる人をモットーに新しいチャレンジを続けるーー金子麻衣(地域活性化R&D PT担当課長)

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NTT東日本のデジタル事業に関わる人へのインタビュー10回目は、地域活性化R&D PT(プロジェクトチーム)の金子麻衣さんです。これまで新しいことにチャレンジし続けてきた金子さんは、スティーブ・ジョブズの言葉「文系と理系の交差点に立てる人にこそ価値がある」に共感するといいます。この思いを大切にして業務に当たられている金子さんの仕事観についても詳しく話していただきました。

新しい環境に臆せず飛び込んで新しい可能性・やりがいを発見し楽しむファーストペンギン

ーー初めに金子さんご自身をひと言で表すとどういった表現になりますか?

金子:回答に迷うところですが、「ファーストペンギン」と表します。一般的に言うと、「物事に最初に挑む人」の意味ですが、私の場合は人にお願いごとをされたり、頼られたりするシーンが多いことと、それが初めての環境だったり、今まで誰もやったことないようなことがよくあるんです。そうなると、やる気が出てきて頑張っちゃうんですよね。

自分の中でできるかどうかの確信がないまま引き受けてしまうこともあるぐらいです(笑)。飛び込んでみると大変なことはたくさんありますが、新しい環境を楽しみながら、面白いと感じる面もあります。

今こうして振り返ってみると、「新しい環境に臆せず飛び込み、新しい可能性・やりがいを発見し、楽しむ」といったシーンが私のキャリアには多かったように思います。

ーーデジタルデザイン部に所属される前の金子さんのご経歴を教えていただけますか。

金子:入社当初は法人営業部のSE業務を担当していました。当時拠点は千葉でしたが、あるときに日本科学未来館のネットワーク構築のプロジェクトが発足したんです。このプロジェクトに若手を集めることになり、最初にお声がけいただいてそのプロジェクトに関わることになりました。このプロジェクトにおいては、SEとしてのネットワークの知識や経験が求められるものではあったんですが、自分の思いとして、まずやってみたいという気持ちが大きかったですね。

プロジェクトに参加して、日本科学未来館の完成まで見届けることができました。このタイミングで社内公募制度ができたんです。これは、自分で手を上げて面接に受かれば転勤・転属できる制度です。当時の気持ちとして、「開発業務やサービスを作る側に回りたい」と思っていたので、制度を利用して異動しました。

その後、いくつかの業務を経て、何でもよいから?!新しいことを考えて挑戦するというミッションのみ決定しているプロジェクトチームが発足し、私はこのチームの発足と同時に配属となりました。iPadが世に出る前の時代でしたが、NTT東日本が単独でタブレット端末の開発に挑戦することに。画期的なことではありましたが、同時にその難しさもわかりました。

こうした経歴を経て、ネットワークの保守担当の方々を育成する女性初の管理職に任命されました。もともと、保守担当の方は女性が少なかったので目立ちましたし、私自身に設備保守の経験がなかったこともあっていろんな意味で試されてる時期だったのかなと思います。


堂々として見えるものの、その裏では緊張も

ーー数々ある新しい環境から声がかかることをご自身ではどう分析されてますか。

金子:私はなにかに挑戦するときに、きちんと準備をするタイプなんです。もちろん、緊張もします。ですが、それが表に出てこないタイプのようでして。

水面に泳ぐ鳥に例えると、水面上は堂々としていますが、水面下では足を絶えず動かしているみたいな感じです。堂々としている面を評価いただいて、「金子さんならなんとかしてくれる」と思っていただけているのかなと思ってます。

新しい話をいただけることは幸福を感じますし、必要とされていること自体がありがたいなと思います。女性の管理職が初めてということもあって、当時はいろいろ言われることもあり、その後も同じような境遇に置かれましたが、これまで男性のみで占めていたポジションを自分が率先して道を切り開いて行くことは挑戦しがいがあります。

現在所属しているデジタルデザイン部は女性も多いですし、あまり気負いなく仕事に向かっています。


デジタルデザイン部を技術面で困ったときに出向く駆け込み寺に

ーーデジタルデザイン部ではどういったお仕事を担当されてますか?

金子:現在は、地域活性化R&Dのプロジェクトチームに関わっています。デジタルデザイン部のミッションとして、NTT東日本でサービスを作っていくために、ビジネス開発本部、営業戦略を推進する部署、法人営業の部署などの関連部隊が日々直面する課題を技術面で支えていくことがあります。

その一方で、最新技術をカバー・蓄積し、その目利きをしていく機能が十分ではないという認識があります。そこで、NTTの研究所や大学の研究室をうまく結びつけていくのがこのプロジェクトのミッションです。ですので、新たな技術を活用していくための土台固めをしているようなイメージとも言えます。

プロジェクトのスタート当初は、NTT東日本が中心となって進めている事業の技術戦略を洗い出しました。この結果、防犯・防災、農業、医療などの分野にフォーカスすることになって、NTT東日本の強みと数年先に必要となる技術を明確にしました。この必要な技術についてNTTの研究所に開発を依頼する流れもこのときに作りましたね。

また、技術戦略だけではなく、ビジネス戦略もここで整理をして、デジタルデザイン部のほかの課題解決にも活用できるようにしました。頼られる存在になりたいという思いからでもあります。現場の方々は今のビジネスに手一杯で、2、3年先のビジネス開発が難しいという課題があります。スタートアップやベンチャー企業の目利きをしてくれるとありがたいという声があるので、こうした要望に応えるための動きも始めています。

今後はさまざまなプロジェクトにおいて、「方向性を変えたい」「ちょっと行き詰まっている」となったときに、頼られる存在になっていきたいと思ってます。これはデジタルデザイン部内に限った話ではなく、NTT東日本全体に対してで、技術面で困ったら出向いていく駆け込み寺のような立ち位置にしていきたいと考えてます。ですので、社内に対する広報活動にも今後力を入れたいと考えています。

現在担当している業務についてお話しますと、農業関連事業の技術支援窓口として私が中心となって進めています。これとは別に、防災分野で注目している技術があります。「デジタルツイン技術」と呼ばれるもので、リアルとバーチャルをうまく組み合わせて、より効率的にシミュレーションしていく技術のことです。

このデジタルツイン技術の実用化が見えてきていることもあって、立ち上げを担当しています。


モットーは「文系と理系の交差点に立てる人」

ーー金子さんが仕事をされる上で、大切にしていることや意識していることはなんですか?

金子:「事業サービスと技術をつなぎ合わせていく」ことですね。スティーブ・ジョブズは「文系と理系の交差点に立てる人にこそ価値がある」と言ってますが、これには共感します。

私は技術系で入社しましたが、ユーザー目線で物事やサービスを考えることが多くて、私自身もそちらの方が馴染みやすい面があります。ですので、技術部門に身を置いてますが、「ユーザーが今必要としているニーズは何なのか?」「お客様にどんなメリットがあるのか?」といった目線は忘れないようにしています。

ーーこれからの展望について、最後におうかがいできますでしょうか?

金子:プロジェクトチームとしては、限られたリソースの中で優先順位をつけて実績を残せるように頑張ってるんですが、今後は頼られたら全部に応えられるような組織に作り変えていきたいです。

従来、インターネットやネットワークは後回しになりがちでしたが、デジタルトランスフォーメーション(DX)という言葉が認知されて、ITが主役になってきているのは初めてのことだと思います。そして、DXを使ってビジネスモデルや組織を変えていこうという風土もできています。

そういう意味で、この 2、3年がお客様にリーチできる最高のタイミングだと考えています。幸運なことにNTT東日本は多くのお客様に信頼をいただいてますし、お困りごとをICTの力で解決していくことを求められていると感じています。こうした点でも早く組織化したい思いがありますね。

私個人としても、現在の仕事は「理系と文系の交差点に立って、いろいろな新しいチャレンジをする」フィールドだと感じています。これまでの経験の中で大事に思っていたことを、具現化していいよといわれているようなイメージです。ですので、まずはこれをしっかりと形にして、その先に何が見えるのかなというのは自分でも楽しみにしています。

■金子麻衣(地域活性化R&D PT担当課長)
NTT入社後、法人営業部にSEとして配属、日本化学未来館情報ネットワークの構築に従事、社内公募一期生として開発部門に転属。BtoBtoC型金融サービスのインキュベーション等に着手。技術系人事採用担当を経て、NTT東日本独自のタブレット端末の開発に従事。保守運用に携わる技術者の人事育成課長、神奈川法人の公共・教育営業部門長等を歴任。国際公共政策研究センターでマイナンバー活用の主任研究員、情報通信技術委員会の企画戦略部長として国内の標準化活動の課題を提言する等社外でも実績を積む。2021年7月より現職。

撮影・大塚まり
文・辻 英之

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